「親が認知症になったら、銀行口座のお金が引き出せなくなるって本当?」——これは多くのご家族が、いざ直面して初めて知って慌てる問題です。介護費用を親の口座から払おうとしたら、銀行に「ご本人の意思確認ができないので」と断られた…という相談を、元MSW(医療ソーシャルワーカー)として何度も受けてきました。
結論から言うと、口座凍結は「元気なうちの準備」でほぼ防げます。逆に何もしないと、親のお金があるのに使えず、子どもが介護費用を立て替える事態に。この記事で、仕組みと5つの防止策、凍結後の対処法までわかりやすく解説します。

親が認知症になると口座が凍結される仕組み
銀行は、口座名義人本人の意思を確認できないと、原則として預金の引き出しや解約に応じません。これは、本人の財産を家族や第三者が勝手に使うのを防ぐための措置です。
「凍結」といっても、ある日突然ロックされるわけではありません。多くは家族が「本人が認知症で」と銀行に伝えた時や、窓口で本人の受け答えがあいまいだと判断された時に、取引が制限されます。一度凍結されると、解除には原則成年後見制度の利用が必要になり、手間も時間もかかります。
口座凍結で実際に起こる4つの困りごと
- 介護費用・施設費が払えない:親のお金があるのに、月々の施設費や介護サービス費を引き出せない
- 生活費・医療費が立て替えに:子どもが自分のお金で立て替え、家計を圧迫
- 定期預金の解約・不動産売却ができない:まとまったお金が必要でも動かせない
- 公共料金の引き落としが止まる:口座管理ができず、滞納のリスク
特に深刻なのが施設費。月15〜20万円の施設費を、親の口座から払えず子が負担し、共倒れ寸前になったご家族もいました。お金の問題は、👉 【介護でお金がない】使える制度と相談先 も併せてご覧ください。
口座凍結を防ぐ5つの準備【親が元気なうちに】
① 家族信託で財産管理を託す
最も柔軟なのが家族信託。親が元気なうちに「財産の管理を子に託す」契約を結んでおけば、認知症になっても子が親のお金を管理・運用できます。詳しくは 👉 家族信託とは?仕組み・費用・メリット で解説しています。
② 任意後見契約を結んでおく
「判断能力が低下したら、この人に財産管理を任せる」と元気なうちに公正証書で決めておく制度。法定後見より本人の意思を反映できます。詳細は 👉 任意後見制度とは?費用・手続き をご覧ください。
③ 代理人カード・代理人指名を活用する
多くの銀行で、家族が「代理人カード」を作れます。また「予約型代理人サービス」を設けている銀行もあり、元気なうちに代理人を登録しておけば、いざという時に家族が手続きできます。取引のある銀行に早めに確認を。
④ 日常生活自立支援事業を利用する
軽度の認知症なら、社会福祉協議会の「日常生活自立支援事業」で、日常的なお金の管理(生活費の払い出し・公共料金の支払い)を手伝ってもらえます。低額で利用でき、後見制度より手軽です。
⑤ 家族でお金の「見える化」と話し合いをする
どの銀行に・どれくらい・どんな資産があるか、元気なうちに親子で共有しておきましょう。「エンディングノート」に書いてもらうのも有効。話しにくい話題ですが、「お母さんに何かあった時に困らないように」と切り出すのがコツです。
もう凍結された…その後の対処法
すでに認知症が進んで凍結されてしまった場合、原則は「成年後見制度」の利用です。家庭裁判所に申立てを行い、選任された後見人が本人の財産を管理します。ただし、後見人に専門職(弁護士・司法書士)が選ばれると月2〜6万円程度の報酬が継続的にかかる点は知っておきましょう。
申立ては手続きが煩雑なので、地域包括支援センターや司法書士・弁護士に相談を。「2024年の制度見直し」で、より使いやすくする議論も進んでいます。
💡 お金の備えと一緒に「日々の生活サポート」も「イチロウ」で
口座凍結対策(お金の管理)と並行して、認知症の親には日常生活のサポートも必要になります。介護保険サービスだけでは「同居家族がいると使えない」「ケアマネを通すから急に頼めない」といった制約が。
1時間2,500円〜の介護保険外サービス「イチロウ」なら、家族から直接、見守り・買い物・通院付き添いを柔軟に頼めます。財産の備えと生活の備え、両面で安心を整えましょう。
- 家事援助・買い物代行・通院付き添いに対応
- 同居家族の有無に関わらず利用OK
- 登録ヘルパーの顔写真・経歴公開で安心
- 無料相談・登録料0円
まとめ:認知症は「お金の備え」が9割
親の認知症による口座凍結は、元気なうちの準備でほぼ防げます。家族信託・任意後見・代理人カード・日常生活自立支援・家族の話し合い——この5つのうち、できるものから始めてください。
「まだ元気だから大丈夫」と先延ばしにすると、間に合わなくなります。準備ができるのは、判断能力がしっかりしている今だけ。気づいた今日が、いちばん早いタイミングです。
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