「通夜はやらずに、一日でお葬式を済ませたい」——そんな希望をかなえるのが一日葬(いちにちそう)です。家族葬と直葬の”中間”にあたる葬儀の形で、近年選ぶ方が増えています。
結論から言うと、一日葬とは通夜を行わず、告別式と火葬を1日で行う葬儀のこと。費用はおおよそ20万〜60万円が目安で、通夜を省くぶん家族葬より費用と負担を抑えられます。ただし菩提寺との関係など、事前に知っておくべき注意点もあります。
私は病院MSWとして17年間、ご家族の葬儀の相談にも数多く立ち会ってきました。この記事では、一日葬の費用・流れ・家族葬や直葬との違い・注意点まで、やさしく解説します。
「高齢の親族が多く、2日間の葬儀は体力的に負担。でも火葬だけの直葬は寂しい」——70代のお母様を看取った娘さんからのご相談。通夜を省いて告別式だけ行う一日葬を選んだところ、参列者の負担も減り、それでいてきちんとお別れの時間が持てて、「これで良かった」と納得されていました。
一日葬とは?【通夜を行わない葬儀】
一日葬は、お通夜を省略し、告別式・火葬を1日で行う葬儀です。一般的な葬儀が「通夜(1日目)+告別式・火葬(2日目)」の2日間なのに対し、一日葬は1日で完結します。
「きちんとお別れの式はしたいけれど、2日間は負担が大きい」——そんな方に選ばれています。参列するのは家族や親しい人が中心で、家族葬と同じく小規模で行われることが多いです。
一日葬・家族葬・直葬の違い【比較表】
| 一日葬 | 家族葬 | 直葬(火葬式) | |
|---|---|---|---|
| 通夜 | なし | あり | なし |
| 告別式 | あり | あり | なし(火葬のみ) |
| 日数 | 1日 | 2日 | 半日程度 |
| 費用目安 | 20万〜60万円 | 40万〜100万円 | 10万〜30万円 |
それぞれの詳細は家族葬の費用と流れ、直葬とは?費用相場・流れもあわせてご覧ください。
一日葬の費用の内訳
一日葬の費用(20万〜60万円)は、主に次の3つで構成されます。
- 葬儀一式の費用——祭壇・棺・式場・スタッフなど
- 火葬・式場の使用料——地域や公営・民営で差がある
- 飲食・返礼品——参列者の人数による
- (別途)お布施——僧侶に読経を依頼する場合。相場は10万〜30万円ほど
一日葬の流れ
- ご逝去・搬送・安置——病院などから安置場所へ
- 打ち合わせ——葬儀社と日程・内容を決める
- 納棺——故人を棺へ
- 告別式——読経・焼香・お別れ(1〜2時間程度)
- 出棺・火葬——火葬場へ。収骨まで
一日葬の注意点【事前に確認を】
- 菩提寺(お寺)の了承が必要な場合がある——「通夜を省くこと」を宗派・お寺が認めないことも。お墓のあるお寺には事前に相談を。無断だと納骨を断られるケースもあります
- 参列できなかった人が後日弔問に来ることがある——対応の手間が分散することも
- 高齢の親族に「通夜がないのは非常識」と感じる人もいる——親族間で事前に話しておくと安心
葬儀後の手続きについては家族が亡くなった後の手続き完全ガイドも参考にしてください。
一日葬・家族葬の費用を、事前に知っておきませんか?
✅ 一日葬・家族葬の費用の目安が事前にわかる
✅ 「いくらかかるの?」の不安を先に解消
✅ 資料請求・相談は無料
✅ いざのとき慌てず、後悔しない選択ができる
よくある質問
Q. 一日葬でも僧侶にお経をあげてもらえますか?
はい、告別式で読経してもらえます。ただし菩提寺がある場合は「通夜を省く一日葬でよいか」を事前に相談してください。宗教者を呼ばず、無宗教で行うことも可能です。
Q. 参列者はどのくらい呼べますか?
家族・親族・親しい友人など、数名〜30名程度が一般的です。式場の規模で調整できます。一般の参列者を広く招くより、身内でゆっくりお別れしたい方に向いています。
Q. 香典は受け取っていいですか?
受け取っても、辞退してもかまいません。家族葬・一日葬では辞退するケースも増えています。受け取る場合は返礼品の準備を、辞退する場合は事前に伝えておくとスムーズです。
まとめ|この記事のポイント
最後に、この記事のポイントをおさらいします。
- 一日葬は通夜を省き、告別式と火葬を1日で行う葬儀
- 費用は20万〜60万円(家族葬の3〜7割ほど・直葬より手厚い)
- 「2日間は負担、でも直葬は寂しい」という方に向く中間の選択肢
- 菩提寺の了承が必要な場合あり。お墓のあるお寺には事前相談を
- 費用は見積もりで内訳を確認。お布施は別途10万〜30万円が目安
一日葬は、故人をきちんと見送りたい気持ちと、遺族の負担軽減を両立できる選択肢です。「どんな見送り方が一番いいか」に正解はありません。事前に費用や流れを知っておくと、いざというとき落ち着いて選べます。
