認知症の親が受診を嫌がる|病院に連れて行く7つの方法を元MSW20年が解説

公園を散歩する高齢者と付添い(認知症の徘徊・見守りのイメージ)

「最近、親の物忘れがひどい。認知症かもしれないのに、病院に行こうと言うと怒って拒否する」——そんな悩みを抱えていませんか?受診してもらえないと、診断も治療も始められず、家族だけが焦ってしまいますよね。

結論:認知症の親が受診を嫌がるときは、正面から「認知症だから病院へ」と説得しても逆効果です。本人のプライドや不安に配慮し、「健康チェック」など受け入れやすい入り口をつくること、そして第三者(かかりつけ医・地域包括支援センター)の力を借りることが、受診への近道です。

この記事では、元MSW(医療ソーシャルワーカー)として20年間、認知症のご家族を支えてきた経験から、受診を嫌がる親を病院につなげる具体的な方法を、やさしく解説します。

高齢者と付き添う介護士(認知症の受診・通院付き添いのイメージ)
目次

なぜ認知症の親は受診を嫌がるのか

  • 「自分は病気じゃない」と思っている(自覚が乏しい)
  • 認知症と診断されるのが怖い(不安・プライド)
  • 病院そのものが苦手・面倒
  • 子どもに指図されるようで腹が立つ

本人なりの理由があるので、「なんで行かないの!」と責めると、余計に頑なになってしまいます。

無理やり連れて行くのがNGな理由

だましたり無理やり連れて行くと、その場はしのげても「裏切られた」という不信感が残り、その後の通院や介護がかえって難しくなります。時間はかかっても、本人が納得して受診できる形を目指しましょう。

受診につなげる7つの方法

  1. 「認知症の検査」と言わない(「健康診断」「物忘れのチェック」など)
  2. 本人が信頼する人から勧めてもらう(配偶者・きょうだい・孫)
  3. かかりつけ医を活用する(顔なじみの医師なら受け入れやすい)
  4. 「一緒に健康チェックを受けよう」と家族も一緒に受ける形にする
  5. 体調不良を入り口にする(「血圧を診てもらおう」など)
  6. 地域包括支援センターに相談(専門職が関わってくれる)
  7. 訪問診療という選択肢(どうしても外出を嫌がる場合)

大切なのは「本人のプライドを傷つけない入り口」を用意すること。一つの方法でダメでも、焦らず別の方法を試してみてください。

それでも難しいときの相談先

  • 地域包括支援センター:認知症介護の総合相談窓口(無料)
  • 認知症初期集中支援チーム:受診や介護につなげる専門チーム(市区町村に設置)
  • かかりつけ医・もの忘れ外来

「家族だけではどうにもならない」と感じたら、遠慮なく専門機関を頼ってください。第三者が入ることで、驚くほどスムーズに進むこともあります。

受診の付き添いも一人で抱えない

受診できるようになっても、通院の付き添いは家族にとって大きな負担です。とくに離れて暮らしている場合、毎回の付き添いは簡単ではありません。通院の付き添いや外出の同行を頼めるサービスを使えば、家族の負担を減らしながら、親の通院を支えられます。まずはどんな支援を頼めるか確認しておくと安心です。

よくある質問

Q. だまして連れて行くのはダメ?

その場はしのげても不信感が残り、その後がかえって難しくなります。「健康チェック」など、嘘ではない範囲で受け入れやすい言い方を工夫しましょう。

Q. 何科を受診すればいい?

「もの忘れ外来」「認知症外来」があればそこへ。なければ、まずかかりつけ医や、神経内科・精神科・脳神経外科に相談しましょう。地域包括支援センターで紹介してもらうこともできます。

まとめ|この記事のポイント

最後に、この記事のポイントをおさらいします。

  • 受診拒否にはプライドや不安という理由がある=責めない
  • 無理やり・だましては逆効果。納得できる形を目指す
  • 「認知症の検査」と言わず「健康チェック」など入り口を工夫
  • かかりつけ医・第三者・地域包括支援センターの力を借りる
  • 受診も通院の付き添いも一人で抱え込まない

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