認知症介護にかかる費用はいくら?【2026年版】在宅・施設別の相場と使える制度を元MSWが解説

「認知症と診断された。これからどのくらいお金がかかるんだろう…」。認知症の告知を受けたご家族が最初に感じる不安のひとつが、費用の問題です。

本記事では、元医療ソーシャルワーカー(MSW)として認知症のご家族の相談に数多く応じてきた経験をもとに、在宅・施設別の費用相場と、負担を減らすための制度をわかりやすく解説します。

📌 この記事でわかること
・認知症の種類と費用の関係
・在宅介護の月額費用(要介護度別シミュレーション)
・施設入居の月額費用(グループホーム・特養・有料老人ホーム比較)
・認知症特有の追加費用(徘徊対策・後見制度)
・費用を大幅に減らせる3つの制度
目次

第1章:認知症の種類と費用の関係

一口に「認知症」と言っても、種類によって症状の特徴・必要なケア・費用が大きく異なります。

種類 割合 特徴的な症状 費用への影響
アルツハイマー型 約70% 記憶障害・判断力低下・徘徊 徘徊対策グッズ・見守り費用が必要
レビー小体型 約20% 幻視・パーキンソン症状・転倒 訪問看護・医療費が増えやすい
血管性 約5% まだら認知症・歩行障害 リハビリ費用が必要なケースも
前頭側頭型 約5% 性格変化・社会的行動障害 介護負担大→施設移行が早い傾向

第2章:在宅介護の費用シミュレーション(認知症・要介護度別)

要介護1〜2(軽度認知症)の月額目安

サービス 頻度 月額自己負担(1割)
デイサービス(認知症対応型) 週3回 約15,000円
訪問介護(生活援助) 週2回 約3,000円
福祉用具レンタル 月額 約2,000円
食費・日用品(実費) 約50,000円
月額合計目安 約70,000円

要介護3〜4(中度認知症)の月額目安

サービス 頻度 月額自己負担(1割)
認知症対応型デイサービス 週4回 約20,000円
訪問介護(身体介護) 毎日 約15,000円
訪問看護 週1回 約5,000円
ショートステイ(月2回・3泊) 月2回 約12,000円
食費・医療費・日用品(実費) 約60,000円
月額合計目安 約112,000円

第3章:施設介護の費用比較

施設 認知症対応 月額費用目安 待機期間
グループホーム ◎ 専門特化 13〜20万円 施設による
特別養護老人ホーム(特養) ○ 対応可 6〜15万円 1〜3年
介護付き有料老人ホーム ○ 施設による 15〜35万円 空きあれば即入居
認知症対応型有料老人ホーム ◎ 専門特化 18〜40万円 空きあれば即入居
老人保健施設(老健) △ 限定的 8〜15万円 比較的短い
✅ グループホームとは
認知症専門の小規模施設(定員9名)。少人数で家庭的な雰囲気の中、認知症ケアの専門スタッフが24時間サポートします。「大きな施設は不安」という方や、「なじみのある環境で穏やかに過ごしたい」という方に向いています。

第4章:認知症特有の追加費用

徘徊対策グッズ

グッズ 費用目安 効果
GPS発信機(月額型) 端末3,000〜5,000円+月額500〜2,000円 外出後の位置をスマホで確認
ドア開閉センサー 3,000〜8,000円 外出時にスマホへ通知
徘徊SOSネットワーク登録 無料〜年3,000円(自治体による) 地域で連携して発見を手伝う
見守りカメラ 5,000〜30,000円 室内の状況をリアルタイム確認

成年後見制度の費用

認知症が進んで判断能力が失われた場合、預金の引き出しや不動産売却が本人名義ではできなくなります。このときに必要になるのが成年後見制度です。

  • 申立て費用:8,000〜10,000円(収入印紙)+数万円(鑑定費用)
  • 後見人への報酬:月2〜6万円(家庭裁判所が決定)
  • 弁護士・司法書士に依頼する場合:月2〜5万円

第5章:費用を大幅に減らす3つの制度

① 高額介護サービス費

1ヶ月に支払った介護サービスの自己負担が一定の上限額を超えた場合、超えた分が還付される制度です。

所得区分 月額上限(自己負担)
一般(年収約770万円未満) 44,400円
住民税非課税世帯(低所得) 15,000〜24,600円
生活保護受給者 15,000円

② 補足給付制度(特定入所者介護サービス費)

施設入居時の食費・居住費について、低所得者向けに軽減する制度です。預貯金が一定以下の方が対象で、月額数万円の軽減につながります。

③ 医療費控除・障害者控除

介護サービス費の一部は確定申告の医療費控除の対象になります。また、要介護4・5の方は「障害者控除」(障害者手帳なし)の対象になる場合があります。市区町村に申請することで認定書が発行されます。

第6章:認知症の方の施設選び5つのポイント

  1. 認知症専門スタッフがいるか——「認知症ケア専門士」「認知症実践者研修」修了者の有無を確認
  2. 少人数・家庭的な環境か——大規模施設より少人数の方が認知症の方には穏やかに過ごしやすい
  3. 身体拘束ゼロを宣言しているか——「緊急やむを得ない場合以外は拘束しない」方針の確認
  4. 夜間の対応体制——夜間の徘徊・不穏に対応できる職員数と体制を確認
  5. 看取りに対応しているか——「最期まで施設で過ごせるか」を事前に確認

よくある質問(FAQ)

Q. 認知症でも介護保険は使えますか?

A. はい、使えます。認知症は要介護認定の判断基準のひとつ(認知機能・行動障害の項目)に含まれています。認知症の診断を受けたら、早めに要介護認定申請をすることをお勧めします。

Q. 若年性認知症(65歳未満)の場合、介護保険は使えますか?

A. 40〜64歳の方(第2号被保険者)は、若年性アルツハイマー病など特定の疾病による認知症の場合に介護保険が使えます。39歳以下は介護保険の対象外ですが、障害福祉サービスが利用できます。

Q. グループホームに入居するには何が必要ですか?

A. 要支援2以上の認定と認知症の診断書が必要です。また、住民票が施設と同一市区町村にある方を優先する施設が多いです。

Q. 費用が払えなくなった場合はどうなりますか?

A. まずケアマネジャーや地域包括支援センターに相談してください。補足給付・高額介護サービス費・生活保護など、状況に応じた支援制度の活用を検討できます。

Q. 認知症の親のために仕事を辞めるべきですか?

A. 原則として辞める必要はありません。デイサービス・ショートステイ・訪問介護を組み合わせれば、就労しながら在宅介護を続けることができます。介護離職は経済的・精神的に大きなリスクを伴うため、まず専門家に相談することをお勧めします。

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