親や祖父母が亡くなったあと、ふと手元に残るのが「遺影」
葬儀で飾られた立派な写真、フレームに入ったままの遺影写真……
処分するには気が引けるし、かといって飾り続ける場所もない。
多くの方が同じように「どうすればいいの?」と悩んでいます。
目次
遺影を捨てられない理由
「申し訳ない気がする」
「バチが当たるのでは…」
「気持ちの整理がつかない」
このような思いを抱えるのは自然なことです。
日本では、遺影=故人の魂の象徴という意識が強く、処分に躊躇する人が多いのも納得できます。
実際、みんなはどうしてるの?
アンケートやお客様の声から、よくある対応は以下の通りです
- 神社やお寺でお焚き上げ
→ 供養とともに処分することで心の整理がつく - 遺品整理業者に依頼
→ 他の遺品とまとめて丁寧に対応してくれる場合も - 写真だけデータ化し、現物は処分
→ 記録として残したい気持ちを大切にしながら処分
専門業者の「遺影処分」サービスとは?
最近では、遺影写真の供養・処分に特化したサービスも増えています。
丁寧にお焚き上げしたり、写真立てはリサイクルに回したりと、環境にも配慮されています。
こういったサービスを利用することで、ただ捨てるのではなく「故人を想いながら手放す」という選択ができます。
遺影と向き合うのは、心の整理の第一歩
「処分=忘れる」ではありません
故人を想い、自分の生活に折り合いをつけること。
それが、前を向いて生きていくための大切な一歩になります。

遺影を処分する前に考えたいこと
- 無理に急いで処分しなくていい
- 残したいならデータ化するのも一つの手
- 専門の供養サービスを利用する選択肢もある
- 処分することは「故人を大切にしていない」ことにはならない
お焚き上げって、どんなことするの?
1. お寺や神社に依頼する
- 近くのお寺や神社に連絡
- 遺影のお焚き上げ供養をお願いするのが一般的
- 予約を取って、当日は遺影を持参し、僧侶や神職による読経や祝詞の後、お焚き上げ
- 費用の目安は、ダンボール1箱あたり5,000~10,000円程度
- お焚き上げは、遺影だけでなく、仏壇や位牌など他の仏具と一緒に行うことも可能
2. 葬儀社や供養業者に依頼する
- 葬儀を依頼した業者や専門の供養業者が、お焚き上げサービスを提供
- 業者によっては、写真1枚ごとに1,700円程度の費用
3. 自分でお焚き上げをする場合
- 自宅で行う場合は、以下の手順を参考
自分で行うお焚き上げの手順
- 必要なものを用意する
- 遺影(写真のみ。額縁から外す)
- 塩
- 白い紙または白い布
- ライターやマッチ
- 手順
- 遺影と塩を白い紙や布の上に置き、包みます
- 故人やご先祖様に感謝の気持ちを込め、手を合わせてから火をつけて焼却
- 焼却が難しい場合や近隣への配慮が必要な場合は、無理に自宅で行わず、寺社や業者に依頼
まとめ
- 遺影に「開眼供養(魂入れ)」をしている場合は、「閉眼供養(魂抜き)」をしてからお焚き上げを行うのが正式です。分からない場合は、菩提寺や寺院に相談すると安心です。
- 自治体で処分する場合は、写真と額縁を分別し、写真は可燃ごみ、額縁は不燃ごみとして処分しますが、心理的な抵抗がある場合や供養したい場合はお焚き上げをおすすめします。
- お焚き上げは「故人への感謝とお別れの気持ち」を込めて行う儀式です。形式にこだわりすぎず、心を込めて供養することが大切です