「高齢の母が、寝たきりの父を一人で介護している」「年老いた自分が、配偶者を介護し続けられるか不安」——そんな老老介護の悩みを抱えていませんか?頑張りすぎて、介護する側まで倒れてしまうケースは決して珍しくありません。
結論:老老介護は「介護する人も支えが必要」という前提で、地域包括支援センターと介護サービスを早めに使い、一人で抱え込まないことが共倒れを防ぐ最大のポイントです。
この記事では、元MSW(医療ソーシャルワーカー)として20年間、数多くの老老介護のご家庭に関わってきた経験から、共倒れを防ぐ対策と使える制度を、やさしく解説します。

老老介護とは?増えている背景
老老介護とは、65歳以上の高齢者が、同じく高齢の家族を介護する状態のことです。高齢の妻が夫を、80代の親が50〜60代の子を、といったケースが当てはまります。
長寿化と核家族化が進み、いまや在宅介護の半数以上が老老介護とも言われます。さらに、介護する側も認知症という「認認介護」も増えており、社会全体の課題になっています。
老老介護で起きやすい3つの問題
- 共倒れ:介護する側が体力・気力を消耗し、心身を壊す
- 認認介護:介護する側も認知症になり、服薬やお金の管理ができなくなる
- 社会的孤立:外出できず相談相手もなく、誰にも助けを求められない
特に怖いのが、周囲が気づかないうちに状況が悪化することです。「なんとか頑張れている」うちに、支えを用意しておくことが大切です。
共倒れを防ぐ5つの対策
- まず地域包括支援センターに相談(高齢者介護の総合相談窓口・無料)
- 介護保険サービスを早めに使う(デイサービスで本人を預け、介護者が休む)
- ショートステイで休息をとる(数日預けて介護者の心身を回復)
- 介護保険外サービスを活用(家事・買い物・通院付き添いなど保険外の支援)
- 子・親族や近所とつながる(一人で抱え込まず役割を分散)
特に②③の「介護者が休む仕組み(レスパイト)」は、共倒れを防ぐうえで欠かせません。さらに、介護保険でカバーできない買い物・通院の付き添い・見守りなどは、介護保険外サービスが頼りになります。まずはどんな支援を頼めるか、確認しておくと安心です。
老老介護で使える制度・窓口
- 地域包括支援センター:最初の相談先(市区町村にある・無料)
- 介護保険:要介護認定で訪問介護・デイ・ショートステイが1〜3割負担で使える
- 介護保険外サービス:保険で足りない生活支援を補う
- 配食・見守りサービス:安否確認を兼ねた高齢者向けの支援
老老介護に限界を感じたら
在宅での介護が難しくなったら、施設への入居も大切な選択肢です。「最後まで家で」と無理を続けて、介護する側が倒れてしまっては元も子もありません。罪悪感を持つ必要はなく、ケアマネや地域包括支援センターに相談しながら、家族みんなが無理なく暮らせる形を探しましょう。
よくある質問
Q. 介護サービスを本人が嫌がります。どうすれば?
「お試し」「健康のため」など、本人が受け入れやすい言い方で勧めるのがコツです。ケアマネや専門職に間に入ってもらうと、スムーズに進むことが多いです。
Q. 遠くに住む子としてできることは?
毎日通えなくても、地域包括支援センターやケアマネと連絡を取り、見守りや介護保険外サービスを手配することで支えられます。電話での声かけも大きな支えになります。
まとめ|この記事のポイント
最後に、この記事のポイントをおさらいします。
- 老老介護は「介護する人も支えが必要」が大前提
- 共倒れ・認認介護・孤立に早めに気づき備える
- まず地域包括支援センターに相談(無料の入口)
- デイ・ショートステイで介護者が休む仕組みを作る
- 限界を感じたら施設も選択肢。無理は禁物